組合せテスト(Combinatorial Interaction Testing)は,ソフトウェアなどの複雑なシステムにおける複数の設定パラメータの組み合わせが原因で発生する不具合を,効率的に検出するための数理的手法です.
一般に,ソフトウェアや組み込みシステムは,多様な設定・環境・入力条件のもとで動作しますが,それらの因子が単独ではなく相互作用することで,特定の組み合わせのときだけ現れる不具合(interaction faults)が存在します.
たとえば,ある組み込み機器が「通信モード:無線」「省電力モード:オン」「ファームウェアバージョン:旧」でのみフリーズするといったような現象は,個々の設定だけではなく,それらの組み合わせに起因するものです.このような問題を検出するためには,すべての因子の全組み合わせをテストするのが理想ですが,現実的には膨大なテストケースが必要になり,非効率です.
そこで注目されるのが,組合せ論に基づく数理的手法を活用した組合せテストです.